10の例文からわかる!間違った新卒自己PRの書き方

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受かる!面接力養成シート

内定の常識

10の例文からわかる!「間違った新卒自己PRの書き方」

エントリーシートは自分で書いているため、間違いには気づきにくいもの。企業へ提出する前にチェックしておきたいリストを紹介します。自分も当てはまらないかどうかチェックし、当てはまっていた場合はすぐに書き直しましょう。

1.結論から書いていない

結論から書かないと何を伝えたいのかわかりません。一番伝えたいこと(結論)を最初に書きましょう。

BEFORE

私が学生時代最も力を入れたことは英語サークルでの活動です。英語劇のサークルに所属し、大道具部門の責任者を務め、アジアで最も大きいコンテストで優勝に貢献しました。(80字)

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学生時代最も力を入れたことは大道具責任者として「アジア最大級の演劇コンテストで優勝すること」です(48文字)

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私は挫折から立ち直り、自分を成長させた経験がある。挫折は二度目の留学中であった。一回目の留学は、問題なく、クラスメイトと切磋琢磨して英語のスキルを向上させた。しかし、二度目は、未知の領域であるビジネスに関連した授業であり、加えてクラスメイトも社会人の方が多く、英語のスキルも相当高いものであった。当初、ディスカッションが授業の大部分を占め、積極的な外国の方々のディベートに圧倒され、一言も発言できなかったと同時に、自分のスキルの低さに愕然とし、挫折した。この挫折を経験値や年齢の差のせいにすれば、自分はなにも変わらないと思い、予習、復習を徹底して、自分に自信を持たせた。すると次第に、積極性が表れてきた。結果、英語力を向上させるとともに、自分の存在感をアピールしてディベートに参加することで、幅広い視野を持つだけでなく、周りを巻き込むことができた。そのような粘り強さが私の強みである

挫折から立ち直るのは当たり前のこと。粘り強さが強みになりますので最初に書きましょう。

AFTER

私は粘り強さが強みである。過去に2度留学を経験しているが、アメリカに留学した際、ディスカッションが授業の大部分を占め、積極的な外国人に圧倒されたことがあった。一言も発言できず、自分のスキルの低さに愕然とした。そこで、毎日1時間の予習、復習を徹底し、わからないことは授業の終わった後に先生へ聞くようにした。すると少しずつ授業で発言できるようになり、英語力も身につき、TOEIC650点からTOEIC920点まで向上した。

2.結果だけアピールしている

結果だけアピールされても良さが伝わりません。PRしたいことの良さを伝えるために、その前はどうだったのか「過程」について強調しましょう。

BEFORE

個別指導塾の講師として生徒の数学の偏差値を20向上させた。生徒は偏差値40から伸びず、生徒と塾に貢献できていないと感じていた。

AFTER

個別指導塾の講師として生徒の数学の偏差値を40→60まで向上させたこと。

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テレアポ業務でアポ率ランキング「トップ」になること。始めた当初は全くアポが取れず当時60人程所属していた中で最下位でした。それからは、まずトップ3の先輩のそばに行き、実際にテレアポを聴いて学んだり、自分のテレアポに対しての助言を頂いたりしながらPDCAを繰り返しました。その結果、3ヶ月後にトップに表彰されました。

AFTER

テレアポ業務でアポ率ランキング「最下位からトップ」になること。アルバイトを始めた当初は全くアポが取れず、当時60人程所属していた中で最下位でした。それからは、まずトップ3の先輩のそばに行き、実際にテレアポを聴いて学んだり、自分のテレアポに対しての助言を頂いたりしながらPDCAを繰り返しました。その結果、3ヶ月後にトップに表彰されました。

3.論理的ではない(根拠が足りない)

結論と理由が結びついていないと説得力がありません。よくあるのがエピソードを並べるだけのものです。

NG例

初対面の人とのコミュニケーション能力があります。飲食店のアルバイトでは、早朝のお客様に気持ちの良い一日のスタートを切って欲しいという思いから、ただ料理を置いて去るのではなく、「おはようございます。これからお仕事ですか?」等一言かけるようにしています。その結果、お客様アンケートで「心休まりました」というコメントをいただきました。

※「コミュニケーション能力がある=お客様に一言コメント添えること」ではありません。お客様の状況に応じてコメントできることから、観察力もしくは気遣いのほうが合っています。

NG例

個別指導塾の講師と映画館のスタッフです。入学してすぐに塾講師のアルバイトを始め、約2年間勤務し、小、中、高校生を指導しました。私は特に苦手科目も無かったこともあり、全学年の全科目を担当し、塾の上司の方々から信頼いただき、受験生の指導をする機会が多くなりました。このアルバイトを通して、人に何かを説明することの難しさと、それを対話によって解決する重要性を学びました。2つ目は将来のために接客業の経験を積みたいという思い、映画館スタッフとしてのアルバイトを始めました。私が想像していた以上に様々なお客様のタイプがあり、慣れないうちは混乱しましたが、今ではお客様から接客についてお褒めの言葉を頂くほどになりました。

※ただエピソードを並べているだけで、本当にそうなのかがわかりません。苦手な科目がないというだけでは信頼を得る理由としては足りないです。どのようにして学生や上司の方から信頼を得たのか具体的なエピソードが必要です。また、映画館のアルバイトも「様々なお客様」とはどのようなお客様なのか、どのように対応してきたのか書く必要があります。文章量も限られておりますので、学生時代に頑張ってきたことを「映画スタッフ」「塾講師」どちらかに絞ったほうが良いでしょう。

4.後ろ向きな言葉を使用する

エントリーシートでしか情報が得られないため、後ろ向きな言葉が書いてあると、面接まで弁解する余地がありません。なるべく相手を不安にさせないように前向きな言葉を使いましょう。

NG例

私は慎重な性格です。大学の学費を自分で賄っており、アルバイトに多くの時間を費やす必要があったことから、「自分の成長につながる環境」「これまでの経験や知識を活かすことができる業務」という考えのもと、「塾講師」のアルバイトをすることにしました。

※理由が論理的ではなく、「慎重な性格」と書くことで相手を不安にさせてしまいます。例えば、「一石二鳥を心掛けています」といった言葉に変えたほうが良いかもしれません。

NG例

私の強みは客観的に物事を捉えることができることです。自分から行動を起こし、人を引っ張るようなリーダーシップという点では欠けますが、周囲の意見を尊重し調和できる環境づくりを自分から起こすことが得意だと感じます。

※あえて自分の足りない点を伝える必要はありません。リーダーシップにもいろいろあるため、「私は周囲の意見を尊重し、調和できる環境づくりが得意です」で十分です。

5.背景の説明がない

自分は理解できても相手はすんなり理解できるかわかりません。具体的にエピソードの背景を書かないと相手が理解しづらいです。

BEFORE

アルバイトでのサービス向上に努めました。私はサービスの質を向上させるために、販売員の商品に対する知識を増やし、自信を持って商品説明ができるようになることが必要だと考えました。そこで、社員であるパティシエの方に全ケーキについて詳しく教えてもらい、

AFTER

ケーキ販売のアルバイトでサービス向上に努めました。自信をもって商品について説明できることが重要だと考え、パティシエの方に約50種類のケーキについて詳しく教えて頂き、ケーキの写真、材料、味についてまとめたノートを作成しました。

※文章を読み進めて、3行目でケーキ販売のアルバイトだとわかります。最初に背景の説明を書きましょう。全ケーキといってもどれくらいあるかわかりませんので、具体的に種類を書いたほうがイメージが伝わりやすくなります。

6.専門用語を並べる

専門用語を並べていると、そもそも書いている内容の良さが伝わらない場合があります。誰でが読んでも、小学生くらいが読んでもわかるように書くこと。

BEFORE

私の強みは、「客観的思考」と「ロジカルシンキング」です。長期インターンインターンでは、SEO対策をしながら、WEBコンテンツを作成しました。CVにつなげるためには、3C分析やPDCAの活用が最も重要であり、MECE且つ客観性が重要です。チームでミーティングや方針決めをする際に、リーダーとしてメンバーの意見を一度落とし込み、どこからのFACTなのか、信頼のできる情報なのかを多角的に吟味する必要があります。そのため、ルールを決めて、全てのメンバーが納得するための施策を考えながらマーケティングを行なってきました。その結果、私はPJリーダーとして月間目標CV数の3倍の売り上げに貢献することができました。

※「CV」「MECE」「3分析」「FACT」などの用語を書かれてもわかりづらいです。

AFTER

私の強みは客観的に分析できることです。長期インターンシップではプロジェクトリーダーとして、検索エンジンに評価されるWEBコンテンツを制作。検索数を増やすだけではなく、成約率を高めるために競合を分析し、改善を繰り返しました。チームで方針を決める際に、メンバーの意見を吸い上げ、情報源はどこなのか、信頼できる情報なのか多角的に吟味しました。その結果、月間目標の3倍の売上に貢献できました。

7.自分の説明になっていない

自分が取り組んできたことを説明しただけで自分の説明になっていません。活動内容を並べるだけではなく、自分が何を考え、どのように取り組んだのか具体的に書くと、自分について伝わりやすくなります。

NG例

学生時代に頑張ってきたことは「オープンキャンパス学生チーフとしての活動」です。私の大学ではオープンキャンパス運営のほとんどを学生が行なっており、学生チーフとしての以下の活動を行っておりました。

・スタッフ募集説明会の広報活動

・スタッフ選考のアシスタント

・学生スタッフ用マニュアルの作成

・学生スタッフのシフト作成

・スタッフTシャツ作成

・スタッフ研修補助

来場者の皆さまに楽しんで頂くだけではなく、学生スタッフにとって楽しいイベントとなることをテーマに取り組んできました。

※オープンキャンパススタッフの説明になっています。

私はK-POPカバーダンスサークルに所属し、創設時メンバー兼ダンスリーダーとして貢献してきました。活動はK-POPアイドルの振り付けのカバーであり、数名のグループに分かれてグループごとに練習をするというものでした。主に新入生歓迎会や文化祭でのステージ、そしてサークル主催の発表会と、発表に向けた日常の練習を活動内容としていました。さらに、年2回関東圏にある10大学が集まり開催される大学別カバーダンス対抗戦においても、本サークルは入賞実績があります。サークル員は創設時10人ほどでしたが、引退時には50人ほどに増えました。

※サークルの活動内容を説明するだけになっています。リーダーとしてどのように貢献したのか書いたほうが良いです。

8.文章が長すぎる

文章量が多ければ多いほど読むのに時間がかかり、読む気をなくさせてしまいます。書かなくてもよい文言を削除しましょう。例えば、「私」という文言。私が書いているは誰にでもわかります。

BEFORE

私は課題解決のために必要なことを考え抜くことができます。これを活かしお菓子でのアルバイトで残業時間を短縮しました。イベント時は全従業員が出勤しているにも関わらず、残業時間が4時間を超えており問題視されていました。私は従業員の数が多いため自分のすべきことが分からない人が多く、作業効率が悪くなっていることが原因だと考えました。そこで私は、注文を受ける、レジ、電話番のように一人がすべき仕事を一種類にすることで作業の効率化を図りました。担当する仕事は一人一人の性格や経験から判断しました。各々が一つの作業に集中することで、全員の能力を余すことなく発揮できたと感じます。その結果、残業時間を1時間以内に減らすことができました。

他にも「作業効率が悪くなっていること」のようにひらがなが多い場合、「作業効率の悪さ」のようになるべく名詞に置き換えると文言を削除できます。

AFTER

私は課題解決のために考え抜くことができます。お菓子ショップでのアルバイトにおいて、1日の平均残業時間を4時間→1時間へ短縮しました。イベント時には全従業員が出社しているにもかかわらず、自分のやるべきことが分からない人が多く、作業効率の悪さが原因だと考えました。そこで一人一人の性格や経験をもとに、「注文係」「レジ係」「電話番」のように各人がするべき仕事を明確にしました。無駄な業務が減り、パフォーマンスも向上し、残業削減を実現できました。

9.強みを勘違いしている

自分の強みを勘違いしています。よく見かけるものとして「苦手なことを克服する(人見知りを克服する)」など多いです。

NG例

私の長所は「苦手を克服する努力ができる点」です。私は大学に入学したころ、人見知りで初対面の人と話すことが苦手でした。しかし新しい人との出会いが多くなる大学生活において人見知りのままでは様々な機会を逃してしまうと感じ、見知らぬ人と話す機会の多い営業のアルバイトを始めました。お客様から直接お話を伺い、様々なニーズに応えていくうちに、人とコミュニケーションをとることが面白いと思うまでに成長しました。今では年1回ヒッチハイクをして、新しい出会いを楽しむほどになりました。

※強みは限定されるものではありません。努力は苦手を克服するときだけ発揮するものではありませんので、強みを再考しましょう。コミュニケーション力が強みになるかもしれません。